2023年5月18日発行 西の風新聞掲載
『ネバネバ食材』
近年、健康志向の高まりから「健康的な食生活」を意識する方が増えています。中でも注目されているのがオクラ、モロヘイヤ、山芋、なめこ、きくらげなどの、日本人にはなじみの深い「ネバネバ食材」です。
ネバネバした特徴的な食感は食欲を刺激し、健康に良いとされる成分が豊富に含まれているため、健康に関心を持つ人にとっては魅力的な存在となっています。
今回はネバネバ食材の象徴ともいえる成分について、どのように健康の役に立つのかをお伝えします。
ネバネバ成分の正体は「ムチン」です。
このムチンは消化されずに大腸に届き、腸内細菌によって発酵させることで「短鎖脂肪酸」という成分が生成されます。ムチンの働きかけにより生成された短 鎖脂肪酸が腸内環境を改善し、次のような健康にうれしい効果をもたらすことが期待できます。
1腸内環境を改善する
善玉菌のエサとなり、腸内環境を善玉菌優位に整えます。
2血糖値の上昇を抑える
糖分が腸壁から吸収されるのを遅らせる働きがあります。
3コレステロール値の正常化
善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを低減する働きがあります。
4健康な体重の維持
満腹感を与える効果があり、食べすぎを防ぎます。
5美肌効果
保湿効果や肌細胞の活性化効果があります。
納豆、山芋、オクラを混ぜてご飯にかけたネバネバ丼、なめこ汁、こんにゃくの煮物にもずく酢を添えればお腹が喜ぶネバネバ定食の完成ですね。
とはいえ、偏った食生活ではどんなにネバネバ食材を食べていても健康になることはできません。バランスの良い食生活を心がけ、適量のネバネバ食材を摂取することが大切です。
さらに、適度な運動や睡眠、ストレスの軽減など、ライフスタイル全般の改善も健康には欠かせません。体調管理は日々の積み重ねが大切であり、健康美を目指して、今日からでも始めてみることをおすすめします。